先日の富士大会から使用している新作レーシングスーツの紹介です。
PRIDEONEは現在国内で唯一のサイドカー用レーシングスーツを製作しているメーカーで、サイドカー以外にもドラッグレースやモタード等のロードレース用以外の専用スーツも開発している珍しいメーカーです。
最近はロードレースの選手でも細かい要求をされることが少ないらしいのですが、今回の製作にあたっては互いにアイデアを出し合って開発を行いました。一般的なバイク用レーシングスーツと何が違うかをまとめてみましたので是非読んでみてください。
ショルダースライダーはドライバーは「有」、パッセンジャーは「無」です。私はカウルに肩を当てるのと少しでも動きを良くするために外してもらいました。万が一転覆した時はドライバーはマシンの下のまま滑ることになるので「有」です。
ドライバーは土下座姿勢ながら動かないのに対し、パッセンジャーは土下座〜万歳姿勢と大きく動くため腰回りの作りがかなり異なります。お尻がダボつくところ、そう見えないように製作できるのは流石です。
パッセンジャーの肩から腰にかけて縦に伸びるシャーリング(黒い部分)、元々はAirBagスーツとして開発されたものですが副産物として身体を捻ったり伸ばしたりするパッセンジャーにも最適な構造でもあったため、今回初めてこのモデルをベースに製作してもらいました。
左がドライバー、右がパッセンジャー
身長は二人ともほぼ180cmの似たような体型です。
姿勢の違いからドライバーとパッセンジャーの背中のコブの位置も違います。
ドライバーはバイクに比べて強前傾なのでヘルメットが当たらないよう後退しています。
一部で「メロンパン」という愛称をつけられた新開発のケブラーパッド。
パッセンジャーは左コーナーでお尻を擦ることがあるのでバンクセンサーを装着している人もいるのですが、私の乗り方だとほとんど擦らない&プラットフォームにバンクセンサーが引っかかるため柔らかい素材のパッドが製作できないか相談し開発してもらいました。
裾はブーツが中に入るタイプ。これにより正座したり前屈したりしても裾が引っかかることがないので動きやすくなるのです。
私は膝に直接固定するタイプのパッドを使用しているのでスーツにはプロテクターなし、この辺りも固定観念を捨てて柔軟に考えを取り入れてくれています。
富士での走行ではドライバー側の空気の流れに問題が発生しましたが、原因は分析済みで対策も完了しています。岡山のレースでテストする予定でしたが、、緊急事態宣言の発令に伴い2年連続で急遽中止が決定してしまいました。
また袖ヶ浦などの練習走行時にテストし、その結果をふまえて紹介したいと思います。
ぶっつけ本番で挑んだ富士のレースでしたが予選でわかった不満点にプライドワン代表の和田さんが即座に対応してくださいました。そして決勝後にも再度詳細を確認しそのまま工房へ持ち帰り。
今関東の地方戦などで一番現地にミシンをもって通っているのは和田さんだと思います。この対応力だけでもプライドワンを選ぶ価値はあると思います(他のスーツでももちろんクイックリペアしてくれますが)
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