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  • TRS tommy

本庄バイクライトチャレンジ2020 Rd4

9月19日に本庄モーターパーク(旧本庄サーキット)で開催された「Honjyo BikeRightChallenge 2020」に参加してきました。


このイベントはライセンス不要で、サイドカークラスは他レースと日程が重複せず台数が集まる際に不定期で設定いただいており、タイムアタック形式で競うタイプのレースです。今回の目的は最終戦筑波に向けてのマシンの仕上げと練習でした。



まず燃料を噴射するインジェクターの清掃をJAMさんにお願いしていたので、それがどのように影響したかを確認していきます。


左から洗浄済、洗浄前のメインとセカンダリーのインジェクターです。

GSX-R1000はツインインジェクターなので合計8本のインジェクターがあります。

スペアのスロットルボディから取り外して作業を依頼したのですが、この通りの詰まり具合でした。いくらECUが正確に燃調を指示しても噴射する本体が正確に動かなければ意味がありません。吹け上がりがあまり良くないなと購入時から気になっていましたが、ドライバーがマシンに慣れたきたこのタイミングで作業を行いました。


清掃&噴射量の個体差がないことを確認してもらったインジェクターを装着し、次にスピードマスターのFUEL SYSTEM CLEANERRACING FUEL BOOSTERで今回走行を行って仕上げをしました。クリーナーがインジェクターとインテークバルブの洗浄、ブースターは完全燃焼促進によって燃焼室内に蓄積したカーボンを焼き切る効果が期待できる商品です。



効果はアイドリングから分かるほどで吹け上がりも大きく改善しました。

その反面エンジン特性上パワーが落ち込むポイントがくっきりと出るようになり2速ではストレートでもホイールスピンしてしまうようにもなったので、良くも悪くも「レーシングエンジン」になりました。




次にブレーキバランスを色々とテストしました。

レーシングサイドカーの場合、青で指しているブレーキペダルを踏むことで赤で指すマスターシリンダーを押して制動力を働かせます。マスターシリンダーは「前」と「後・側」の2つがあり、ダイヤルを調整することで前後の効き方を変えることができます。


ドライ路面の場合はリアを強めに設定することで安定して強いブレーキングが可能ですが、ウエット路面の場合はフロントとリアを同程度に設定します。今年はドライでしっかり走れる機会が少なく、バランスを試す機会がなかったのですがようやくテストを行うことができました。おかげで以前よりも車体を路面に押しつけられるバランスが見つかりました。



余談ですが、イギリス等ヨーロッパでは左足ブレーキで製作されている車体が多いのですが、これは外的衝撃により車体右側が破損した際にブレーキを失わないためと言われています。



車体面での仕上げやテストは上記を全て消化できました。


次は走行技術面のテストというか試行錯誤ですが、今回はドライバーから面白い提案がありました。それは「パッセンジャーはセンターに固定し一切動かないで走行する」というものです。通常、パッセンジャーが可変バランサーとしてマシンの重量バランスをアクティブに制御するのですが、その制御を一切行わないということになります。 その状態を知ることで、パッセンジャーにマシンのどこに重心を持ってきて欲しいかを具体的に要求することができ、最小限の動きでマシンを前に進める方法の手がかりを掴むことが目的です。


結果としてこの試みが非常に良い成果を生みました。特に左コーナーはパッセンジャーがしっかり押さえ気味に処理していたのですが、ドライバーがアクセルで側輪を浮かせないよう処理するのがとても上手なのでパッセンジャーがセンターのままでもそこそこ高速で旋回できることが判明しました。そこで、左コーナー脱出時に側車への荷重をかなり減らしながらアンダー気味になる車体を以前より大きくアクセルを開けて脱出する操縦を試みた結果、非常に良い感触が得られました。


タイムとしても約0.5秒縮めることが出来たので、9月27日の最終戦筑波での計測が楽しみです。



とはいえ、今回一緒に走行した我々の先生にあたる手塚・大関ペアの走りと比べると色々と課題もあり、最終戦では接戦になるかもしれないタイム差なので楽しみ半分・緊張半分といったところです。下の動画で観ると一目瞭然ですね。


世界情勢に翻弄された2020年シーズンですが、もう最終戦を迎えます。


今年の結果とこれからの課題をはっきりさせるレースをして、チャンピオンを獲得したいですね。


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